Trelloとは
こんにちは、ウェブディレクターの清水です。
今回は、タスク管理ツールのTrello(トレロ)をご紹介します。
かんばん方式、あるいはボード形式というタスク管理手法を広めた火付け役的なサービスです。
他の多くのサービス同様、海外製のサービスですが日本語対応もされていて、無料プランも用意されています。
Trelloの基本情報
Trello(トレロ)はオーストラリアのソフトウェア企業であるアトラシアンが提供するプロジェクトマネジメント・タスク管理ツールです。
2011年にサービスを開始し、当初は別会社であるFog Creekによって開発・運用されていました。
同年には、「The 7 Coolest Startups You Haven’t Heard of Yet(まだ耳にしたことのない7つのクールなスタートアップ)」として、雑誌「Wired(ワイアード)」に紹介されました。
今ではプロジェクト管理ツールとしての機能も用意されていますが、サービス登場初期は、タスク管理のためのツールといった印象で、それゆえにシンプルで、ウェブサービスに慣れていない方でもスムーズに導入できたツールでした。
私の感覚では、2015年前後あたりに広く利用された印象です。
Trelloは2017年1月に「アトラシアン」に売却されました。
アトラシアンはGitリポジトリ管理サービスのBitBucketやプロジェクト管理サービスのJiraを始めとしたウェブ業界に強めのサービスを提供しています。
そのため、個人的には、Trelloも進化の早いウェブ業界のトレンドを取り入れて進化していくのでは。と期待しています。
冒頭でも述べましたが、Torelloはカンバン方式のタスク管理の定番ツールとして地位を確立したサービスです。
付箋をつける感覚で、エンジニアでなくても直感的に誰でも使えて、しかも効率的、というのが、当時の印象です。
そもそもカンバン方式とは
カンバン方式とは、タスク管理手法のひとつですが、実は「kanban」は、現在は海外でも、一部の業界では使用されている言葉です。
このカンバン方式とは、製造業で利用されていた管理システムの「ジャストインタイム生産システム」のひとつのようで、トヨタ自動車も採用しているようです。
トヨタの公式サイトでは次のように説明されています。
トヨタでは、効率良く生産するために「トヨタ生産方式」をとっています。
これは、よいクルマをより安く、はやくお客様にお届けするために、あらゆるムダをてっ底的になくすことを目指している方法です。
その1つに「必要なものを必要な時に必要なだけつくる」という仕組みがあり、それを実現する道具として「かんばん」というものを使っています。
この「かんばん」にはいつ、どこで、何が、どれだけ使われたかが書いてあるカードです。部品箱1つ1つに「かんばん」がついていて、部品を1つ使うと「かんばん」を外します。
組み立て工場では定期的にこの外した「かんばん」を回収して部品工場へ届けます。部品工場の人は、「かんばん」に書かれた数の部品をつくります。
こうすることにより、部品工場はつくり過ぎのムダがなくなり、組み立て工場は使わない部品を置くスペースのムダがなくなります。現在は、電子化(でんしか)された「かんばん」データを、協力会社へ送る方法を行っています。
出典: 「かんばん方式とは何ですか?」(クルマこどもサイト | トヨタ自動車株式会社 公式企業サイト)
https://global.toyota/jp/kids/faq/parts/002.html
Trelloでできること
カンバン形式のタスク管理
Trelloは、カンバン形式(現在はタスクボードとも呼ばれる)でタスクの進捗を管理することに長けており、この方式は、先発・後発問わず、多くのツールに影響を与えたと思います。
アナログのカンバン形式は、次のようなイメージです。
Trelloはこれをデジタル管理できるようにし、次の図のような表示形式でタスクを管理できるようにしています。
上記のように、ステータスやカテゴリ別にボードを用意して、状況に応じてドラッグ&ドロップでタスクを左右に移動しながら進捗を管理できます。
カンバン以外の表示も可能
一方で、現在Trelloはガントチャートやタイムライン表示なども可能で、大規模プロジェクトの管理もしやすいプロダクトに成長しています。
この辺りは、アトラシアンの力も影響しているのかもしれませんね。
ボードのテンプレートも豊富
Trelloのテンプレートギャラリーでは、業務の種類に応じたテンプレートが公開されています。
このテンプレートを利用する事で、プロジェクト管理の初期設定を簡単に行うことができます
テンプレートは一般的なプロジェクトマネジメントから、人事管理、Eメールマーケティング等、幅広い用途のものが提供されています。
様々なアプリと連携し、機能を追加
Trelloでは、同じアトラシアンが提供するJiraはもちろん、Slack、Google Drive、InVisionといったアプリとの連携も可能で、Trelloの使い勝手を向上させることができます。
上記の画像の左側のサイドメニューを見ると分かるように、幅広いジャンルのアプリと連携できます。
また、「自動化」のアプリやサービスも提供されていて、Trelloとほかのサービスでデータを同期したり、業務を自動化する事もできます。
このように、Trelloはシンプルなインターフェースながら、様々な機能が提供されています。
無料で利用でき、メニューは日本語にも対応していますので、一度試してみてはいかがでしょうか。